みなさん、こんにちは!

今回はジャコ・パストリアス特集第3弾。’78~’79年の間の活動を紹介します。

とにかく衝撃的なデビューを飾り、ベースという楽器を単なる「バックでリズム刻んでるだけ」という認識から一気にスター楽器にまで押し上げた彼の功績は偉大です。

ただし、Weather Reportのバンドリーダー、ジョー・ザビヌルとの確執が噂されるほど、世間の注目を浴びる存在となっていました。

それでは、行ってみましょう!

「ドンファンのじゃじゃ馬娘」ジョニ・ミッチェル(’77 Release.)

Don Juan’s Reckless Daughter.Joni Mitchell.(’77 Release.)

前作”Hejira”「逃避行」に続いて2作目のジョニ・ミッチェルのアルバムへの参加です。

おそらくこの時期はジョニ自身がジャコパスの存在から相当なインスパイアを受けていたと思われ、アルバムプロデュースは実質ジョニとジャコの共同制作です。

一気に前作よりもJAZZ/Fusionよりの作品になっています。

ジョニ・ミッチェルのwikiを読んでいて「クロスオーバー」という言葉を久々に見たけど、そういえば一時期「フュージョン」ではなく「クロスオーバー」と呼ばれていたような?

アルバム収録曲いくつか紹介。

2.Talk To Me.

アルバム2曲目収録。

やはりコンパクトにまとまっていて、アルバム中1番キャッチーな曲。

9.Off Night Backstreet.

このアルバムはアナログレコードだと2枚組なのですが、CDだと一枚に納まっています。(なので9曲目という区切りにちょっと抵抗がある)

アナログ2枚目のA面はワールドミュージック(というかアフリカンビート)の曲が集中していたりして、それぞれのパートに分かれている意味もわかるのですが、CDとして1曲目から通して聴くメリットもあると、Amazonレビューを読むとわかります。

結局好きなのはこういう、ジョニらしいフォーク曲。

10.The Silky Veils Of Ardor.

僕は初めて見たのですが、ジョニ自身が制作した映像(PV?)がありました。

アルバムラストを締めくくる曲です。

でもジャコパスのベースはなし。ジョニの弾き語りです。

Mr.Gone.Weather Report.8thAlbum.(’78release.)

前作”Heavy Weather”がJAZZというジャンルを超えた記録的ヒットをして、音楽業界に与えた影響は確実にJAZZというカテゴリーを超越していました。

そして期待されていた次回作がこの”Mr.Gone.”

多くのファンが”Heavy Weather”の延長線上の作品を期待していた中で、バンド・リーダーのザビヌルのシンセが前面に出ていて、ロックで例えるならプログレです。前作の路線を期待していたリスナーは肩透かしを喰らいました。

まあもともとWeather Reportってこういう実験的なサウンドをやっていたバンドなんだけど。でもヒットした”Birdland”はザビヌル作曲です。

それでもジャコパス作曲が2曲収録されています。

アルバム収録曲いくつか紹介

2.River People.

キャッチーなフレーズを聴くとさすがジャコパスと思うけど、このフレーズを繰り返すのみで展開がない。

メインはあくまでバックでシンセを演奏するザビヌルです。

6.Punk Jazz.

このアルバム最大の聴きどころは、やっぱりジャコパス作曲のこの曲。

何よりもジャコのベース・ソロがたっぷり聞けます。(特にイントロ)

その後、ウェイン・ショーターのサックスを合図にいきなり転調。

有名な”Punk Jazz”のフレーズが始まります。

このアルバムではこのフレーズはシンセですが、Weather脱退後のジャコパス・ソロのライブでは大抵管楽器のオーケストラ演奏です。

明らかにビッグバンド・ジャズを意識したフレーズはやはり生楽器じゃないと。

ジャコパス本人もソロになってからもよくライブでやっている曲です。

Mingus.Joni Mitchell.(’79 Release.)

ジョニ・ミッチェルのアルバムにまたもや参加。

タイトルの”Mingus”とはJAZZベーシストの大御所、「チャールズ・ミンガス」のこと。かつてルイ・アームストロングのバンドに所属して活動していた人。

個人名義での代表作は「直立猿人」や「ミンガス・アー・アム」などが有名です。

/https://ja.wikipedia.org/wiki/チャールズ・ミンガス

本来タイトル通りミンガス本人を迎えてレコーディングしていたらしいけど、途中から「方向転換」してジャコパス初め当時のWeather Reportからザビヌル以外が集まってレコーディングしなおしたらしい。

その方向転換の理由がミンガスの体調の変化によるものなのか?詳しい事情はわかりません。

とにかくアルバムリリース4ヶ月後にミンガスは亡くなります。

アルバム収録曲いくつか紹介

9.The Dry Cleaner From Des Moines

ミンガスとジョニの共作曲。ジョニがジャズシンガー風に歌っています。

ベース演奏とアレンジは完全にジャコですね。

11.GoodBye Pork Pie Hat

ミンガスの代表曲ともいえる”GoodBye Pork Pie Hat”をカバー。

ジョニのみならず、’70年代当時の一線のジャズ・メンバーがこの曲に参加して演奏していることが重要。

本来インスト曲だけど、歌詞はジョニ自身が作ったみたいです。もちろん歌っているのもジョニ。

Good Bye Pork Pie Hat.Charles Mingus.(Mingus Ah Am.’59)

こちらは本家ミンガスのプレイ。

Mingus Ah Am収録。

Good Bye Pork Pie Hat.Jeff Beck.(Wired.’76Release.)

こちらはここに載せるべきかどうか迷ったけど、ジェフ・ベックによるギターカバー。

8:30 Weather Report.9thAlbum.(’79Release.)

記事が思った以上に長くなったので、このアルバムの紹介は次回の記事に回そうかとも思ったけど、今回の記事のハイライトがなくなってしまうので。

ライブ音源が基本で、10~13曲目はスタジオ録音。

ライブ・アルバムという捉え方でいいと思います。グラミー賞受賞作。

前作”Mr.Gone”がザビヌル的なサウンド構成だったこと、そしてライブではザビヌルとジャコが競うようにお互いの楽器の音量を上げていることから、二人の不仲説がこの頃からありました。

実際ジョニの”Mingus”にはWeatherのメンバーがほぼ全員参加しているのに、ザビヌルだけが不参加。

確かにザビヌルはジャコを快く思っていない節はありますが、それはジャコ脱退後にあからさまになります。

また、アルバムタイトルは昔からWeather Reportはライブの開演時間を8時30分に設定しているところから来ているそうです。

アルバム収録曲紹介

1.Black Market.

いきなり”Black Market”で開演。実際のライブのセットリストの順番ではないので注意してください。

オリジナルは当然、6枚目の”Black Market”に収録。

このアルバム”8:30″は”Black Market”,”Heavy Weather”からの曲が多めです。

2.Scarlet Woman.

4枚目のアルバム”Mysterious Traveller”収録曲。

混沌としたサウンドが聴けるけど、これが初期Weatherのサウンドです。

というかザビヌルの好きな音世界。

3.Teen Town.

“Heavy Weather”収録のジャコパス作曲。

ジャコパスはキレがあるキャッチーなメロディ、ザビヌルは混沌とした幻想的世界。

2人がうまく調和できればいいけど、無理だったんだろうな。

4.A Remark You Made.

7枚目”Heavy Weather”収録曲。

ライブで聴いても美しい曲。忘れられがちなもう一人の中心メンバー、ウェイン・ショーターのサックスが感動的。

5.Slang.

ジャコパス・ファンに特に人気の高い曲。

完全にジャコのベースソロ・オンリー。ジミ・ヘンドリックスの”Third Stone From The Sun”、その他自作の”Portrait of Tracy”、映画のサントラ”Sound Of Music”などのフレーズがアドリブで織り込まれています。

6.In A Silent Way.

こちらはザビヌルの師匠でもあるJAZZの帝王マイルス・デイヴィスのアルバム表題曲のカバー。

In A Silent Way~It’s About That Time~In A Silent Way

“In A Silent Way”(’69)はマイルスがエレキ楽器を大々的に取り入れた最初のアルバムでもあります。

オリジナルはハービー・ハンコック、チック・コリア、ジョー・ザビヌルの3人のキーボード・プレイヤーが演奏。

7.Birdland.

大ヒット曲”Birdland”登場。

7枚目”Heavy Weather”収録のスタジオ版と聴き比べても遜色ない。

8.Thanks For The Memories.

元曲が誰の曲なのかわからない。とにかく古くからあるスタンダードナンバーらしくて、たくさんのミュージシャンがカバーしてました。

この曲に関してはウェイン・ショーターの独壇場。

9.Badia/Boogie Woogie Waltz.

“Badia”と”Boogie Woogie Waltz”のメドレー。

“Boogie Woogie Waltz”はWeather3枚目のアルバム”Sweetnighter”収録。

Badiaの方は調べてもわからなかった。おそらくライブの即興の中から生まれた曲に適当に名前をつけたのだと思われます。

“Badia”とはイタリアにある基礎自治体とのこと。

10.8:30

アルバム表題曲。いくつかのライブ音源や観客の歓声などを繋いだサウンドコラージュのイントロで始まり、なぜか拙い感じのシンセの演奏。

ジョニもやってるし、こういうサウンドコラージュってこの年代のアルバムに多い印象。

ちなみにここから最後までライブではなく、スタジオ録音新曲。

11.Brown Street.

ちょっと聴くとファンキーでジャコパスっぽいけど、実はザビヌル/ショーター作曲。

のちの2006年、ザビヌルは個人名義でこの”Brown Street”をタイトルに冠したアルバムを発表します。

Brown Street.Joe Zawinul.(2006Release.)

その翌年ザビヌルも永眠しました。

12.The Orphan.

ザビヌル作曲。ザビヌルらしい美しいメロディで幻想的サウンド。

中盤から入る子供達のコーラスがさらに感動的。

タイトルの意味は「孤児」

13.Sightseeing.

アルバムラストはショーター作曲。

スタジオ録音の4曲を聴くと、ザビヌルの音楽の振り幅も恐ろしく広い。

ザビヌルとジャコの二人がそりが合わなかったと言われたら、そうだろうなと納得してしまう。

ただしジャコパス脱退の直接の原因は別にあったのです。

まとめ。Summary.

この記事を読み返すと、ザビヌルのアンチみたいになっているけど、別にザビヌルもジョニも嫌いではないし、むしろ好きなミュージシャンです。

ただ個人的には昔から「やたら小難しいのはどうかな?」というのは一貫していて、きっとジャコパスも「そういう音楽嗜好なんじゃないかな?」と思います。

ジャコはとにかく他のミュージシャンへの楽曲参加が、短い人生の中でやたら多いし、割とこだわりなくなんでも気軽に参加している感じです。

そしてどの参加曲でも、主役を食ってしまうほどの個性を発揮しているのはさすがとしか言いようがない。

この時期に参加している楽曲で最も重要なアルバムをまだ紹介していないので、ここで。

Sunlight.Herbie Hancock.(’79Release.)

このアルバム収録の5曲目を聴いてください。

5.Good Question.

次第に熱くなっていくハービーとジャコパス、そしてドラムスのトニー・ウィリアムズのインプロイビゼーションが圧巻です。

それではここまで読んでくださって、ありがとうございました!

またすぐ、お会いしましょう!

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