みなさん、こんにちは!

今回はミュージシャン紹介シリーズ「ジャコ・パストリアス」特集の2回目です。

前回の1回目の記事に書き忘れたけど、表題にある”I’m Best Electric Bass Player!”「僕は世界一のベーシスト!」とは、ジャコパスのアマチュア時代からの口癖です。

そして実際に彼は世界一のベーシストです。

さてようやくソロアルバム発表でプロデビュー、パット・メセニーとも共演、フュージョン界の名門Weather Reportに初参加し、やっと世界の注目を浴びました。

今回はその後の活躍、デビュー直後の快進撃を追ってみます。

それでは、行ってみましょう!

プロデビュー後のいくつかのセッション参加作品。

全然関係ないけど、「ジョジョ」第六部のウェザー・リポート。

ジャコパスは’76年に衝撃的なデビューを果たしたと同時に多くのミュージシャンの作品にベーシストとして引っ張り凧状態となります。

’76~’77年の間になんと7作品に参加。

ここではその中でも代表的な作品をご紹介します。

All American Alien Boy.Ian Hunter.(’76 Release)

元Mott The Hoopleのボーカル、イアン・ハンターのソロ2作目アルバムに、なぜかほぼフル参加しています。

それ以前も以後もジャコとイアン・ハンターの間に、特別な交流があったわけではないみたいです。

多分、1st”Jaco Pastorius”をプロデュースしたボビー・コロンビーの口利きだったんじゃないかと推測しています。

アルバム収録曲いくつか紹介。

2.All American Alien Boy.

アルバム表題曲。曲自体も良曲。アルバム全体的に基本はブルース。

ジャコパスのみならず豪華なアルバム参加のバンドメンバーは、バックバンドに徹しています。

中でもこの曲は7分強の長尺で、それぞれバックバンドのソロパートが用意されているので、ジャコパスの短いベースソロも聴けます。

Amazonレビューを見るとジャコパス(JAZZ/フュージョン)ファンがイアン・ハンターのボーカルを「ヘタウマ」と痛烈批判していますね。

3.Irene Wilde.

普通のバラード曲で特にジャコパスは目立ってないけど、個人的に好きな曲なので。

Amazonレビューにもあったけど、イルカさんの「なごり雪」の原曲と思われます。

7.Apathy 83

こんなメロディアスでキャッチーなベースが弾けるベーシストって珍しい。

Hejira.Joni Mitchel.(’76 Release)

このアルバム以降、ジョニ・ミッチェルの3枚のアルバムに参加し、ジョニのツアーにまで参加します。

この時期のジョニ・ミッチェルのほぼバックバンドメンバーとして固定。

そしてプロデューサーでもありました。(クレジットはされていないけれど。)

ジョニさんはもともとフォーク・シンガーでしたが、この頃はかなりJAZZに傾倒していたので、新進気鋭のジャコパスに白羽の矢が立ったのかと。

ジャコパスファンなら、これらのアルバムも必聴。

1.Coyote.

アルバム自体がジョニの最高傑作という人もいるくらいだけど、ジョニのファンにはジャコパスのベースは前に出過ぎでうるさいらしい。

確かにジョニの歌よりもベースラインに聴き入ってしまう。

7.Black Crow.

ジョニにしては、そしてこのアルバムにしてはキャッチーな曲。

ジャコパスのベースがリズム、メロディ、ハーモニクスの面で実に表情豊か。

これを曲の世界観に寄り添っていると見るか、うるさいと見るか。

9.Refuge Of The Roads.

ジョニらしい詩的なメロディで、歌い方も女性的。

ジャコパスは今度こそバックバンドに徹しています。

他にもこの時期の紹介したい、ジャコパスの参加アルバムはあるのですが、長くなってしまうので、次回の記事でまとめてみようと思います。

Heavy Weather.Weather Report.7th Album.(’77 Release)

さて、前作6thアルバムからWeather Reportに加入したわけですが、”Black Market”では2曲のみの参加で、バンドリーダー、ジョー・ザビヌルからの最終オーディション的な参加だったのだと思います。

続く7th”Heavy Weather”からジャコパスの本格的な加入となります。

単なるベーシストというポジションではなく、オリジナル曲提供やベース以外の楽器も担当したり、結構全体のサウンドメイクにグイグイ食い込んでいます。

実際、このアルバムからプロデューサーであるジョー・ザビヌルの下にコ・プロデューサーとしてクレジットされています。

ジャコパスはバンドリーダーのザビヌルやウェイン・ショーターよりもスタジオのコンソールの技術に関して詳しかったと、ザビヌル自身が語っています。

ジャコパスの、バンドおよびアルバム制作への貢献度の高さが認められます。

(c) BRIDGEMAN / David Brangwyn; Supplied by The Public Catalogue Foundation

アルバム収録曲紹介。

1.Birdland.

今作”Heavy Weather”が一般的にWeather Reportの代表作という位置づけです。

それは当時のJAZZ/Fusionのみならず、インスト曲としても大ヒットしたからに他なりません。

さらにその冒頭を飾るこの”Birdland”こそがWeatherの代表曲と言って良いと思います。

イントロのベース音のロングトーンはザビヌルのシンセベースによるもの。(ちなみに”Birdland”の作曲もザビヌル)

イントロに続く、聴いただけではギターと思われる高音フレーズは、なんとジャコパスのベースプレイ。(ハーモニクス奏法)

Birdland.Weather Report.Live in Offenbach.

でもベースで、この高音のフレーズがプレイできるなんていまだに驚きです。

Birdland.Weather Report and Manhattan Transfer.

JAZZボーカルカルテット、マンハッタン・トランスファーと本家Weatherの共演。

僕は最近こういう映像があると教えてもらったのだけれど、肝心のジャコパスは、このライブには参加していません。ジャコ脱退後のライブなので。

ジャコパス脱退で一気にファンが離れ、「マンハッタン」のような人気グループとの共演などで一般受けを狙っていたという意見もありますが、僕はこのライブを主宰した”PlayBoy”さんの企画に乗っただけと思っています。

2.A Remark You Made.

邦題「お前のしるし」ザビヌル作曲。

メロディアスでキャッチーなバラード曲。1曲目と合わせて耳馴染みの良い曲の連続技。

両方ともザビヌルの作曲だけど、ジャコのベースありきの曲ともいえます。

3.Teen Town.

キャッチーなウェイン・ショーターのサックスで一気に引きつけるけど、その実ほぼジャコのベースソロ曲。

作曲はジャコパス。のちにソロになってからも重要なレパートリーです。

それまでリズム楽器という認識でしかなかったエレキベースで、メロディやハーモニーまで奏でて、ベースという楽器の可能性を一気に広げたジャコパスの世界を堪能できます。

Teen Town.Weather Report.Live in Offenbach.

こちらのライブではジャコパスのベースの超絶技巧がスタジオ盤以上に楽しめます。

4.Harlequin.

Youtube検索で偶然こちらの動画を見つけました。パントマイムの白塗りメイクを重ねていくだけの動画。

曲は紛れもなく”Heavy Weather”収録、ウェイン・ショーター作曲の”Harlequin”

この動画を作ったシャロン・デュボイスという人を検索してみたけど、結局わからなかった。

一応有名な学者さんらしい?

5.Rumba MaMa.

プエルトリコのパーカッショニスト、マノロ・バドレナをゲストに彼のパーカッションを前面に押し出した曲。

この頃からザビヌルさんは、ワールド・ミュージック要素を取り入れていました。

Youtube動画に日本語のコメントが多い理由は、読んでみればわかります。

JAZZ好きのタモリさんは、こういう投稿は嬉しかったんじゃないだろうか?

6.Palladium.

いかにもこれまでのWeather Reportらしい曲。

ジャコパスの加入で一気に知名度を上げたけど、基本的にはずっとザビヌル、ショーターの2リーダーバンドだということがよくわかります。

7.The Juggler.

こちらはもっと初期のWeatherを思わせる曲。

もともとマイルス・デイヴィスの「ビッチズ・ブリュー」にザビヌルとショーターが参加したことがきっかけで、電気楽器をJAZZに取り入れようという明確なコンセプトで始まったのがWeather Reportでした。

皮肉にもこの後JAZZ界の流れは、’50~’60年代あたりのアコースティックな楽器編成でプレイするという「原点回帰」へ向かってしまう。

こうしたプレイヤーよりもリスナー側の保守的すぎる姿勢が、JAZZ/Fusionが音楽会のメインストリームから外れた原因と思われます。

8.Havona.

アルバムラスト曲は、ジャコパスによる作曲。

このアルバム中、Teen Townとこの曲の2曲がジャコによる作曲です。

ここでもジャコパスの超絶ベーステクニックが堪能できます。

まとめ。Summary.

今回この記事を書いていて思ったのは、やはりジャコパスは不世出のベーシストであり、彼の短い活動期間で音楽シーンに与えた影響は絶大です。

しかし、Weather Reportに関しては、彼は在籍時スタープレイヤーであり、サウンド的にも相当な影響をもたらしたけど、やはりバンドメンバーの一員であり、枠組みに納まらざるを得なかったということ。

それでもザビヌルはジャコに相当な自由を与えていたし、何よりも彼の才能と実力をしっかり認めてもいました。

のちにジャコがWeatherを脱退するのは、ほとんどザビヌルによって追い出されたようなものです。

それは意見の相違というよりも、ジャコが音楽業界の掟のようなものを守らなかったからだと思います。

この件に関しては、のちの記事でジャコがWeather脱退の時期が来たら、詳しく述べたいと思います。

天才ミュージシャンでありながら、破天荒な性格の人物は他にもいますが、例えばマイルス・デイヴィスにしろ、フランク・ザッパにしろ、バンドメンバーをまとめ、レコード会社やライブ会場とのマネジメント面はしっかりしていました。

その辺のビジネス感覚が、ジャコパスには欠如していたとしか思えません。

前回の記事にも少し書きましたが、彼の晩年の没落ぶりは目も当てられない。

Heavy Weather発表からわずか10年後、彼は惨めすぎる事故死を迎えます。

それではここまで読んでくださって、ありがとうございました!

またすぐ、お会いしましょう!

(Visited 39 times, 1 visits today)

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう