みなさん、こんにちは!

ジャコ・パストリアス紹介記事の第4弾です。前回の続きで’79~’80年までの活動を追います。

この頃の活動はますます精力的になっていて、正式なリリースはなくても、後年(ジャコパスの死後)音源が発掘されるなどして、再リリースされ再評価される作品もあります。

ジャコパスの遺した子供たちや家族が、彼の音源の版権を管理する会社を経営しています。

ここでは当時リアルタイムでリリースされた公式音源をメインに、紹介していきます。

それでは、行ってみましょう!

Shadows And Light.Joni Mitchell.(’79 Release.)

ジョニ・ミッチェルとジャコパスが共演したいくつかの作品の中で、個人的に一番好きな作品です。

これは’79年に行われたジョニさんのツアーの様子を収めたライブアルバムです。

’79年カリフォルニア州サンタ・バーバラ・ボウルでのライブの様子を収録。

このツアーに参加したバンドメンバーのメンツがすごい。

ジョニ、ジャコの他にドン・アライアス(dr)、マイケル・ブレッカー(Sax)、ライル・メイズ(key)、そしてギターを担当するのはなんとパット・メセニー!

“Bright Size Life”(’76)以来のジャコとパットの共演が実現しました。

しかもライブです。

またこちらのライブはDVDで映像も見られます。(CDと多少収録曲の相違があります。)

アルバム収録曲紹介

1.Introduction.

このアルバムの17曲目に収録されている”Shadows And Light”の音源にジョニさんが様々な音源をサウンド・コラージュして作ったライブイントロ。(実際のライブではこういう始まりかたではない)

途中に挟まれているセリフはジェームス・ディーン主演の映画「理由なき反抗」のワンシーンのセリフ。

2.In France They Kiss On Main Street.

こちらはライブ音源だけど、ここにのせた映像は実際のライブ画像のスライドショー。

フルで映像を見たい人はDVDを買いましょう。

とにかくライブの盛り上がりがすごい。ジョニのファンだけでなく、多分ジャコやパットはじめ当時のJAZZ/Fusionファンもかなり見に来ていたんじゃないかと思います。

確かにジャコのベースが前に出過ぎでジョニの歌が聞きたいファンにはうるさいかもしれない。

それ以上にすごいのがパットのギター。途中のギターソロは勢いと熱量がすごすぎて観客が盛り上がっているのがよくわかります。

ジョニ8枚目のアルバム「夏草の誘い」”The Hissing Of Summer Lawns.”収録。

3.Edith And The Kingpin.

こちらも8枚目”Hissing Of Summer Lawns”収録。

ここからはほぼジョニの歌唱メイン。あくまでも主役はジョニです。

それでもライブ途中に、バックバンド一人ずつのソロ・パートも用意されています。

とにかく上の2曲目はともかく、全体的にジャコはじめバンドメンバーはバックに徹しています。

4. Coyote.

この曲はジャコも参加した”Hejira”「逃避行」に収録された曲。

聴き比べて面白いのはやはりパットが加わるとさらに曲が大きく変化すること。二人とも個性が強い。

この曲自体はジョニの弾き語りメインだけど、バックの演奏がリラックスした雰囲気で”Bright Size Life”を思い起こさせます。

5.Good Bye Pork Pie Hat.

名盤「ミンガス」のラストを飾るミンガス・オリジナル・ヒットのカバー。

マイケル・ブレッカーのサックスがスタンダードナンバーだと生き生きしてますね。

マイケル・ブレッカーはリーダー作品としてはこれといったヒットはないけど、JAZZ畑のみならず、ロックやポップスなどのセッション、レコーディングに多数参加。

いわゆるスタジオ・ミュージシャンとして縦横無尽の活躍です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/マイケル・ブレッカー

6.Jaco’s Solo.

なぜかCDではカットされているジャコパスのソロパート。

DVDのみに収録。単純に6分という長尺のためのカットだろうか?

Youtubeに音源があったので、当然アップします。

Weatherの”8:30″での「スラング」を彷彿とさせるけど、「スラング」よりも熱いソロだし、パットのギターも絡んでいます。

7.The Dry Cleaner From Des Moines.

5曲目同様”Mingus”収録の名曲。このアルバムからのシングルカット曲でもあります。

こちらのライブも名演奏。ジョニはライブでの展開も視野に入れて、これらのジャコ参加のJAZZよりの作品を制作したのではないか?とすら思います。

ジャコパスのベースプレイがマイケル・ブレッカーのサックスと衝突しているかのような途中のソロ展開がすごい。

The Dry Cleaner From Des Moines.

Youtubeにライブ映像がアップされていました。

いつ削除されるか分からないので、上の音源と一緒に載せておきます。

8.Amelia.

9枚目「逃避行」収録。

ほぼジョニのボーカルとギターのみ。バックにうっすら流れているハーモニーはジャコのベースとパットのギター。

正直映像で見ても、どの音がベースかギターか区別がつかない箇所がいくつか。

思えば”Bright Size Life”での演奏もこんな感じでした。

いい意味で言えば融合ですね。

9.Pat’s Solo.

前曲「アメリア」のエンディングを引き継ぐ形で、パット・メセニーのギターソロへとなだれ込みます。

ここで観客の歓声が大きくなっているのがわかります。

パットもジャコもプレイヤーでありながら、当時の大スターだったんですね。

Amelia.~Pat’s Solo.

こちらもライブ映像がありました。

いつ削除されるか分からないので、音源と一緒にアップしておきます。

10.Hejira.

タイトル通りアルバム「逃避行」のタイトル曲。

他の曲に比べてジャコのベースのボリュームが大きめ。

後半に入ってのマイケルのテナー・サックスが聴きどころです。

11.Black Crow.

こちらも「逃避行」収録曲。

2曲目同様、バックバンドのインプロイヴィゼーションが楽しめるこのアルバムのもう一つの聴きどころ。

12.Don’s Solo.

ここでドラム担当ドン・アライアスのソロパート。

13.Dreamland.

10枚目「ドンファンのじゃじゃ馬娘」収録曲。

ドン・アライアスのパーカッションとジョニのボーカル、バッキング・ボーカルのThe Persuasionsの掛け合いで聴かせます。

アフリカ民謡的な楽しい楽曲。

14.Free Man In Paris.

6枚目のアルバム「コート・アンド・スパーク」に収録の「パリの自由人」

ジョニのヒット曲です。

15.Band Introduction.

ライブで恒例のバックバンドメンバー紹介パートです。

載せるべきかどうか迷ったけど、ここまで来たら。

16.Furry Sings The Blues.

9枚目「逃避行」収録曲。

この曲はジョニの弾き語り曲だけど、どうしてもバックのジャコのベースに聴き入ってしまう。

17.Why Do Fools Fall In Love.

Franky Rymon & The Teenagersの’56年のヒット曲「恋は曲者」のカバー。

バッキングボーカルのザ・パースエーションズのドゥ・ワップが楽しい。

このライブアルバムからシングルカットもされました。

Why Do Fools Fall In love.Frankie Lymon & The Teenagers.

こちらはオリジナルのライブ音源。

この映像は冒頭のトークがちょっと長い。

18.Shadows And Light.

ライブ音源。

Shadows And Light.

ライブ動画。

冒頭のイントロダクションの基となった曲。

またこの曲自体のオリジナルは8枚目”Hissing Of Summer Lawns”収録。

オリジナルをゴスペル歌唱風にアレンジ。

バッキング・コーラスのパースエーションズが重要な役割を果たしてます。

またバックのキーボードの荘厳なハーモニーのみが使われている楽器。

弾いているのはマイケル・ブレッカー。

19.God Must Be A Boogie Man.

11枚目「ミンガス」収録。

ジャコパスのベースソロがたっぷり聴けます。

20.Wood Stock.

このライブアルバムを締めくくるのは、ジョニの代表曲の一つ、「ウッド・ストック」

3枚目のアルバム”Ladies Of The Canyon”収録。

ジョニ初期のフォークシンガーの頃の曲です。

ジョニファンならこの曲「ウッドストック」およびこのアルバム”Ladies of The Canyon”が一番という人が多いでしょう。

ジョニの代表曲です。

またこの曲は、なぜかDVDには収録されていません。

Mr.Hands.Herbie Hancock.(’79Release.)

ハービー・ハンコックの’80年作品”Mr.Hands”にも参加。

まずこの美しいイラストのジャケットが印象的な作品。

アルバム収録曲いくつか紹介

3.Just Around The Corner.

イントロからもはやJAZZ/Fusionの枠組みを飛び越えた、かっこいい曲。

だいぶロックに押されてはいたけど、JAZZというジャンルもこの頃はまだまだ元気でした。

「原点回帰」とかいう保守主義のリスナーが、JAZZを終わらせた感。

特に意欲的にこういう当時にしては新しいことに挑戦している曲を聴くと、残念でなりません。

まあ聴いてわかると思いますが、ジャコパスは参加していません。

4.4 A.M.

こちらが本命、ジャコパス参加曲。

他のミュージシャンのジャコパス参加曲と比べて、ハービーのキーボードがジャコの個性に負けてない。

あくまでハービーはプロデューサーだし、コンポーザーでもあるし、バンドリーダーでもあるからという見方もあるだろうけど。

ハービーさんはジャコパスを、うまい具合に自分の曲の一部として活かしています。

Night Passage.Weather Report.(’80 Release.)

Weather Report.10枚目のアルバム”Night Passage.”にも参加。

前作”8:30″の好評を受けてファンのみならず、Weather Reportが音楽業界からの注目度も最高潮に高まっていた時期の作品です。

スタジオ録音作品でありながら、巨大なスタジオにオーディエンスを招いてライブ録音するという方式。

ライブ音源だけど、いつもの熱狂的な観客の前で披露するライブとは一味違う録音方式。

招待した観客の中にはクインシー・ジョーンズなどの、音楽業界の重鎮もいました。

前回のスタジオ録音作”Mr.Gone”が多重録音方式だったこともあり、一発録りの本作はメンバーそれぞれの技量が要求される緊張感ある作品。

アルバム収録曲いくつか紹介

1.Night Passage.

ザビヌル作曲の表題曲。

この曲がアルバム全体の印象を表しています。

きちんと計算されているというか、されすぎているというか。

キレイなメロディなので聴きやすく、単純に好きな曲という意見が多いですね。

5.Rockin’ in Rhythm.

スイング・ジャズの大御所、デューク・エリントン作曲のスタンダード・ナンバーをフュージョンで。

飛ばし気味のジャコのベースが最高に楽しそう。

Rockin’ in Rhythm.Duke Ellington.

こちらは本家オリジナル、サー・デューク・エリントンによる演奏。

こうした古いライブ映像がモノクロとは言え、結構な高画質で残されているという事実。

7.Three Views Of A Secret.

個人的にジャコパスが作曲した曲の中で、かなり上位に来るくらい好きな曲です。

公式で最初にこの曲が発表されたのが、このアルバムでした。

でも、この翌年ジャコパスの2ndソロアルバム”Word Of Mouth”に収録されているバージョンが一番好きです。

この曲はやはりザビヌルのシンセ・アレンジよりも、生オーケストラですね。

でもここに収録されているのは、この曲の初出ということで、特筆すべきです。

Amazonレビューで「ジャコがザビヌルの曲を自分のソロアルバムに採用した」というコメントがあったのですが、どうやら勘違いですね。

Michel Colombier.(’79Release.)

フランス人作曲家として多くの映画サントラを制作しているミシェル・コロンビエの、数少ないソロアルバムにこの時期参加しています。

セルジュ・ゲンズブールやミッシェル・ルグランなどと比べると知名度は落ちるけど、彼らとほぼ同時代のフランスの JAZZ/Fusion界では重要人物です。

代表作としては「カリブの熱い夜」、「ハートに火をつけて」などの映画のサントラがあります。

また意外なところではプリンスの「パープル・レイン」や「メジャー・リーグ2」などもあります。

アルバム収録曲いくつか紹介

3.Dreamland.

ピアノ担当ミシェル・コロンビエ、ベース担当ジャコパスだけでなく、ギター担当ラリー・カールトン!

パーカッション担当アイアート・モレイラ、ドラムス担当スティーヴ・ガット。

これらの共演が聴けるだけでも素晴らしい。

他の曲ではハービー・ハンコックなども参加しています。

まとめ。Summary.

今回の記事はWeatherの新譜ではなく、ジョニ・ミッチェルのライブアルバム”Shadows And Light”中心にまとめました。

Weatherの”Night Passage”は即興演奏よりも完成された楽曲を聴かせるのがメインに思えて、僕には面白味がないように感じるのです。

物足りないというか。

また特筆すべきはジャコパス作曲の名曲”Three Views Of A Secret”が収録されていることですが、この曲のより素晴らしいアレンジが聴けるジャコパスのソロ2作目”Word Of Mouth”を次回の記事で紹介するつもりです。

この2ndソロ発表がきっかけで、ジャコパスはWeather Reportを脱退することになります。

ジョニの”Shadows And Light”はJAZZ/Fusionの一流メンバーで固めていますが、主役はあくまでジョニです。

バックバンドの演奏面だけでなく、ジョニの作曲能力の高さや歌唱力も楽しめます。

それとジョニ自作の映像を使った舞台演出も、このライブは素晴らしいのでできればDVDも購入して欲しいですね。

それではここまで読んでくださって、ありがとうございました!

またすぐ、お会いしましょう!

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