ローラ・ニーロさん紹介シリーズ第4弾です。今回は2枚のアルバムを紹介します。

はっきり言って、音楽好きの人にオススメできるのは前回までに紹介した1〜3枚目と5枚目の”Gonna Take A Miracle”だけです。これ以降、はっきり言ってマンネリ。

ローラさんが好きすぎるようになって、その人生や生き方にまで興味を持ったなら、まさに考え方や環境の変化を追うという意味で、残りの作品をフォローしてみてもいいと思います。

それでも、僕も好きなミュージシャンなので、今後も視点を変えて、ローラさんの記事は書いていこうと思っています。

それに、”4”という数字は縁起が悪いし。

それでは、行ってみましょう!

Christmas And The Beads Of Sweat.(1970)

昔、街中によくいた鉛筆で似顔絵を描く似顔絵師が描いたかのような、ローラさんのイラストがジャケット。邦題は「魂の叫び」おそらく「ジョンの魂」を意識したんだろうね。

結構いい作品だけど、この辺りからマンネリ化を感じ始めてしまいます。

  • Brown Earth.

この頃からエコロジーとか環境問題に興味を持ち始めたみたい。ミュージシャンが社会問題を歌うのが主流になったのは、ジョン・レノンをはじめとする’70年代以降。

  • Brown Earth. Sophie Auster.

ソフィー・オースターという最近の女性ミュージシャンによるカバーです。

2017年製作。ローラさんよりも若干ハスキーな声。

  • Up On The Roof.

アルバム5曲目収録。ドリフターズの大ヒット曲のカバー。

ローラさん自身の最大のヒット曲。

  • Up On The Roof. The Drifters.

一応オリジナルをアップしておきます。

ローラさんの方は独自解釈が行き過ぎです。オリジナルの方が断然とっつきやすいし、親しみやすい。

  • Up On The Roof. Carol King.

比較対象としてもう一つ。ドリフターズへ曲を提供した元々のオリジナル、キャロル・キングさんの演奏と歌唱です。

  • Beads Of Sweat.

前の静かな曲と一緒に、このような熱いテンションのバンドサウンドも行けます。

この2つの色をもっとアルバム全体で強調していれば面白くなったんじゃないかと。

  • Christmas In My Soul.

アルバムラストを飾る、7分を超える大作です。

アルバム後半部分(アナログ版でのB面)には、チャック・レイニー、コーネル・デュプリー、アリス・コルトレーン、ジョー・ファレルなどそうそうたるプレイヤーが揃っています。

その割に目立たないのは個性を消しているのか、ローラさんの個性が強すぎるのか?

もし後者だとしたら、マイルスさんの言った、「俺が付け加えるべきものは何もない」のセリフはさすがとしか言いようがない。

アルバムは当時のアメリカの時代背景を映して反戦メッセージが強い。ベトナム戦争が泥沼化していた時代でした。

ジャニス・ジョプリンのアルバムに「ジャニスの祈り」という邦題があったけど、「ローラの祈り」の方が良かったのでは?

Gonna Take A Miracle.feat.Patti LaBelle.(1971)

今までいろんな人がローラさんの曲をカバーしてきたけど、今回はローラさん自身が自分の好きな曲をカバーした、カバー曲集です。

ローラさんの歌唱力が遺憾なく発揮された、名盤です。

プロデュースはフィラデルフィア・ソウルの立役者ギャンブル&ハフ。のちに”Lady Marmarade”のヒットを放つパティ・ラベルはラベルズという女性黒人コーラス隊を引き連れて全面バックアップします。

プライベートでは、退役軍人のデヴィッド・ビアンチーニと結婚します。

  • I Met Him On A Sunday.

短いけど素晴らしすぎるアルバム一曲目。アカペラで始まります。

しかも、ローラのヴォーカルが黒人ソウルコーラスグループに全然負けてない。

  • I Met Him On A Sunday. Shirelles.

シュレルズによるオリジナルです。このころの黒人コーラスグループのコーラスの掛け合いは本当に見事すぎて圧巻。

  • Monkey Time/Dancing In The Street.

モンキー・タイムからいきなりダンシング・イン・ザ・ストリートに突入するところがスリリング。

ずっとご機嫌でファンキーな至福の5分。

  • Monkey Time. Major Lance.

メジャー・ランスによるモンキー・タイムのオリジナル。

でも、本当のオリジナルはカーティス・メイフィールドです。

  • Dancing In The Street. Martha And The Vandellas.

そして文句なしに圧巻の迫力。マーサ・アンド・ザ・ヴァンデラスによる、”Dancing In The Street”のオリジナル。

  • Jimmy Mack.

アルバム7曲目収録。相当マーサ・アンド・ザ・ヴァンデラスが好きなんだろうな。

  • Jimmy Mack. Martha And The Vandellas.

こちらはオリジナル。

  • Jimmy Mack. Sheena Easton.

蛇足かもしれないけど、こちらはシーナ・イーストンのバージョン。

’80年代を代表する女性ヴォーカリストも、前の二つに比べると、幼いアイドル声に聞こえてしまう。

  • It’s Gonna Take A Miracle.

名作アルバムのラストを飾る圧巻のソウル・バラード。ソウル・コーラス・グループ、ラベルズのバラードでの歌唱も素晴らしい。

  • It’s Gonna Take A Miracle. Deniece Williams.

こちらはデニース・ウィリアムスのカバー。なぜかちゃんとしたPVが作られています。再発リヴァイヴァル、もしくは映画主題歌にでもなったのだろうか?

  • It’s Gonna Take A Miracle. Royaletts.

こちらはロイヤレッツによる’65年のオリジナルです。

こういう名曲はずっと歌い継がれて行ってほしい。

アルバム全体を通して、ローラさんが楽しそう。というか、これまでの作品が陰鬱なイメージが強いのだろうか?

まとめ。Summary.

僕にとってのローラ・ニーロの重要な作品はここまで。

そして、この5th”Gonna Take A Miracle”発表後、ワールドツアーを終えた途端、ぷっつりと消息が途絶えてしまいます。主にプライべートで色々あったみたいだけど、きっと「やりきった感’」のようなものもあったと思います。

なぜならこの記事の冒頭にも書いたけど、これ以降は、ミュージシャンとしてはマンネリ化してしまうからです。

音楽業界に復帰するのは5年後の’76年。アルバム”Smile”をリリース。きっとファンからの復活を希望する声にローラさんなりのサービス精神で応えたんだと、僕は捉えています。

これ以降、歌唱力は衰えないけど、基本的な作風はずっと一緒です。以後、ライブアルバムを除いて、7枚のアルバムを発表します。

私生活でも、離婚したり子供たちの育児の方が忙しく、それでいて割と充実してたのかな?音楽の雰囲気も丸くなるし。

1997年4月、卵巣癌で永眠。49歳でした。

それではここまで読んでくださって、ありがとうございました!

またすぐ、お会いしましょう!

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