歴史は面白い!

歴史が好きだと言うと、大抵興味のない人から返ってくるのが、「難しそう」、「面白くない」、「年号を覚えるだけなんて……」といった苦手意識・歴史コンプレックス丸出しのネガティヴな言葉です。

特に3番目の言葉に現れている、「年号を覚えるだけなんて……」が、見事に日本の歴史教育を風刺しているような気がします。

確かに、年号を覚えるだけの授業なんて退屈ですよね。

でも、NHKの『大河ドラマ」は常に高視聴率。歴史関連の映画も常に作られては大ヒットを飛ばしています。最近も、映画「キングダム」が公開されて大ヒットを記録しています。

「キングダム」は中国歴史上の秦の始皇帝の時代のお話です。

つまり、歴史にハマっている人は相当数いるということですよね。なぜなら、実は歴史は面白いんです!

ざっくり言うと、歴史の面白さの要は、「ドラマ性」が高いことなのです。だからこそ、よく映像化されるし、傑作も多いのです。

「事実は小説よりも奇なり」なんて言いますが、実際の出来事の方が、フィクションの世界よりもずっとドラマティックだったりしますよね。そうした現実の積み重ねが、「歴史」なわけですから、歴史が面白くないわけがないんです。

そうした歴史の面白さが、苦手意識を持った人にも伝わって欲しいと思い、この記事を書きました。

歴史の面白さを味わえる入門書の紹介です。これを読めばあなたもきっと、歴史にハマるでしょう!

1 「ジャンヌ・ダルク」マーク・トゥエイン

「トム・ソーヤーの冒険」で知られるマーク・トゥエインさん。

彼が作家を目指すきっかけとなったエピソードが興味深いんです。

小説や本なんてろくに読んでいないし、興味もなかった若き日のマーク・トゥエインさん。彼は何の教養もない、がむしゃらに働く労働作業員でした。

ある日、道を歩いていた彼に一枚の紙片が風に舞ってきました。

何気なくその紙片に書かれた活字を読んでみると、その内容は、17歳の少女が監獄に幽閉されて、苦悩の日々を送っている。彼女に待っているのは処刑されるという、辛い現実のみ。

それを読んだ彼は、その17歳の少女に大いに感情移入しました。

そして、図書館に行って、その少女のことを調べました。

その少女こそが歴史上の実在の人物、「ジャンヌ・ダルク」だったのです。

彼はジャンヌ・ダルクのことを徹底的に調べました。この時の経験が、のちに作家になる下地を作ったのです。

そんな彼が作家として大成してから、思い出のジャンヌ・ダルクについて独自に調査して書いた小説が本書です。

ただ、マーク・トゥエインさんの文章は難解で、ちょっと読みづらいかも?

正直に言ってしまうと、ただこのエピソードが紹介したいだけでした。

とにかく、日本初出版の時のハードカバーのイラストが秀逸です。これを眺めるだけでも、本書を手に入れる価値はあるかも?

2 「赤龍王」本宮ひろ志

司馬遼太郎さんの「項羽と劉邦」を原作とした、本宮ひろ志さんのコミックです。

「赤龍王」は秦の始皇帝の圧政から民衆が立ち上がり、劉邦が「漢」を立ち上げるまでの物語。

中国の歴史の中でもこの辺りは、「三国志」に次いで人気、知名度が高いと思います。

まずは、このマンガで楽しく古代中国の歴史に触れてから、興味を持ったら、「項羽と劉邦」を読んでみるのもいいですね。

それと、「赤龍王」と言うオリジナルのタイトルには、本宮さんの大ヒット漫画家としてのセンスが光っています。

3 「三国志」吉川英治

司馬遼太郎さんについで知名度の高い歴史作家、吉川英治さんの代表作といえば、「三国志」です。

出版社も書店で定期的にこの作品のキャンペーンを行なっている、歴史小説の定番ですね。

とにかく読みやすいです。全8巻と聞くと、敬遠してしまうかもしれませんが、長いのは歴史小説の特質なので。

でも、騙されたと思って読み始めると、ぐいぐいと内容に引き込まれ、気づくと、いつの間にか8巻なんてあっという間に読み終わっています。これも、歴史小説の特質なんです。

漫画版としては、横山光輝さんの同名の作品がありますが、こちらは全60巻もありますので、経済的な負担が大きいかと思います。

漫画版は吉川英治さんの小説に忠実に描かれています。

4 「関ヶ原」司馬遼太郎

日本の歴史作家の代表者といえばこの人、司馬遼太郎さんですよね。

司馬遼太郎さんの代表作はやっぱり、「竜馬がゆく」なんだけど、全8巻と言うボリュームはちょっと苦手という人に、こちらを。こちらは、上中下巻。

石田三成の真面目すぎる人柄は好き嫌いが分かれそうですね。

それと最近、V6の岡田准一くんが主演をした映画「関ヶ原」も評判良かったけど、20年以上前にTBSでスペシャルドラマ化された「関ヶ原」も、歴史物の映像化作品の中でも傑作です。こちらは加藤剛さんが主演。

特に、民放のテレビ局が歴史大河ドラマを製作すると、大抵失敗するのですが、これは、数少ない成功例です。

昔、レンタルビデオで借りて見た時は、最後に司馬遼太郎さんの特別インタビューが収録されていました。

5 「城塞」司馬遼太郎

関ヶ原の後、豊臣政権に終止符を打った、大坂冬の陣・夏の陣を描いた作品です。

近年急増中の「歴女」たちに大人気なのが、この作品で描かれる、真田幸村ですね。最近は、真田信繁と呼ぶようになっています。

大変評判が良かった大河ドラマ「真田丸」のヒットには、歴女をはじめとした歴史ブームの後押しもあると思います。主演は堺雅人さんですね。

そういえば、以前の大河ドラマ「真田太平記」では、草刈正雄さんが幸村役でした。やはり、幸村(信繁)役はイケメン俳優が演じるんですね。

僕も、真田幸村は好きなので、最近人気が上がっているのは嬉しいですね。

作品自体は、「関ヶ原」の続編として楽しめます。少しでも戦国時代の終焉に興味を持ったら、「関ヶ原」と「城塞」は合わせて読んで欲しいですね。

6 「赤穂浪士」大佛次郎

「戦国時代」、「幕末」とともに日本人になじみが深い歴史テーマが、「忠臣蔵」です。歌舞伎の演目の定番ですね。

「忠臣蔵」の醍醐味を一言で言うなら、勧善懲悪ですね。日本人に愛される定番のストーリーアイテムです。

忠臣蔵に興味があるなら読んで欲しいのが、この「赤穂浪士」です。

作者の大佛次郎さんは、「鞍馬天狗」シーリーズで有名な小説家です。この作品も、史実としてはどうなのかという意見も聞こえてきそうですが、忠臣蔵の入門編として選びました。

文学作品として評価の高い作品でもあります。

7 「隠された十字架」梅原猛

歴史学者とは全く畑違いの哲学者、梅原猛さんが突如発表して、未だ賛否両論分かれる問題作。

畑違いだからこその大胆な発想があります。

時代は飛鳥時代。聖徳太子のお話と捉えてください。

小説ではないですが、お堅い学術論文でもありません。

歴史小説などで、歴史のガイドラインがある程度頭に入った上で、さらにもっと歴史に興味を持ったならば、従来の通説の否定、自分なりの考察を考えるのも、歴史の面白さです。

作者の梅原猛さんが、つい先日亡くなられました。ご冥福をお祈りします。

8 「古代への情熱」シュリーマン

トロイはじめギリシャの遺跡の数々を発掘したシュリーマンさんの自伝。

前半のシュリーマンの半生の自伝も面白く、後半に入ってシュリーマンの幼少時代からの夢、「ホメーロス」が描くトロイ遺跡を見つけ出す過程が描かれます。

シュリーマンは、当時フィクションとされていた、ホメーロスの描く古代ギリシャの都市は実在すると信じて疑わず、その情熱を持って、それまでの古代史研究を覆すような発想で発掘作業を行い、見事にトロイの遺跡を発掘します。

まさにそれまでの人生は、すべてが古代の遺跡発掘のための資金準備調達、下調べ、人材集め等の準備期間だったともいえます。本当にそう考えていたのなら、ものすごい情熱ですよね。

このような異端が、時に、それまでの歴史の常識を覆すようなドラマが、歴史を楽しむ上での醍醐味だと思っています。

9 「JFKーケネディ暗殺犯を追え」ジム・ギャリソン

オリバー・ストーン監督の問題作であり、大ヒット映画「JFK」の原作。

映画で主役のケビン・コスナーが演じたジム・ギャリソン判事こそが、この本の作者です。

ケネディ大統領暗殺事件は、アメリカ近現代史の最大の謎であり、興味を持っている人も多いと思うので、紹介することにしました。

アメリカ政府が指定するケネディ大統領暗殺事件情報公開年の2039年まであと20年もあるんですね。

10 「殉死」司馬遼太郎

最後に、平成から令和へ改元されたばかりなので、こちらの作品を。

同じ司馬遼太郎さんの傑作、「坂の上の雲」にも登場する乃木希典大将は、明治天皇に殉死しました。

乃木大将に対して辛辣な文章なのは、作者が若い時に実際に軍国主義の日本に徴兵されて辛い思いをした経験が、軍国主義日本や天皇制度に対しての若干の不信感を招いているんだと思います。

とにかく、司馬遼太郎さんは、太平洋戦争当時のことを思い出すたびに、灰皿を投げたくなるそうです。

これが、「司馬史観」と呼ばれ、現在、非難の的になっています。(一時期のバッシングはすごかったけど、最近、少し落ち着いてきた印象です。)

とにかく明治期にはこうして天皇陛下の崩御に合わせて自分も命を落とす人がいたと言うのは事実なんですよね。

ちなみに「坂の上の雲」は、僕が思うに司馬遼太郎さんの最高傑作です。いずれ、この作品についての記事を書いてみたいと思っています。

とにかく、元号改元をきっかけにして、少しは日本の歴史に興味を持ってみるのもいいと思います。

まとめ。Summary.

冒頭部分で歴史に対する思いは書いたので、今回のまとめは、あっさりめにしたいと思います。

とにかく、歴史に対しておかしな偏見を持った人はまだまだいます。そうした人たちが、この中から1作品でも手に取ってみて、「歴史って結構面白いね!」と、思うようになってほしいと思います。

ここまで読んでくださってありがとうございました。

では、またお会いしましょう!

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