2017年突然発表されたINXSの「KICK30」この限定版ボックスはINXSの代表作KICKの発表30周年を記念した3CD+Blu-ray disc仕様です。

内容としてはリマスタリングされたオリジナルと、未収録のバージョン違いやB面曲、デモテイク、ライブ音源などを収録。

Blu-rayの方はオリジナルのさらにリミックス。最新の音響技術らしいけど、こちらはハイレゾとはまた違うみたい?それと、このアルバム収録のヒット曲なんと7曲のPVと新しく製作されたKICKのPVが収録されています。(’87アルバム発売時にはKICKのPVはなかった)

この「30」が発売された前後はFacebookのファンページもすごい盛り上がってたけど、寂しいことに一年経った今では閑古鳥が鳴いてます。

この素晴らしいアルバムというか、素晴らしいロックバンドをただの流行りものの消費物で終わらせたくないので、今回の記事を書こうと思いました。

それでは、行ってみましょう!

INXSおすすめアルバム紹介。

割とあっさり目にほぼタイトルのみの紹介をします。

  • swing.(1984)

僕が初めて買ったINXSのアルバムです。ヒット曲”Original Sin”収録です。

3枚目のアルバムであり、オーストラリア以外での世界デビューアルバムでもあります。プロデューサーはニック・ローネイ。”Original Sin”のみ、ナイル・ロジャースさんプロデュースです。

日本人ファンは結構これしか知らないという人が多いみたい。むしろ、その後の快進撃こそが重要なんです。

当時はまだまだアメリカのビルボードチャートと日本での流行の感覚はかけ離れていました。でも、アルバムを聴けば、この頃からソングライティングの才能は優れているとわかります。要するに当時流行りのニューウェーブにジャンル分けされて、日本での評価はいまだにそのまんまで停滞してますね。

  • listen like thieves(1985)

このアルバムからINXSの快進撃が始まります。プロデューサーはU2などで有名なクリス・トーマスさん。

1曲目”What You Need”でほぼ自分たちのサウンドを確立しています。ロックというよりもファンクの影響を多大に受けています。特徴的なギターカッティングがこのバンドの真骨頂というか真髄です。

ただし、アルバム全体はロック色強めです。むしろ前作”The Swing”の方がファンクっぽかったくらい。それでも、”What You Need”のように切れ味鋭くなかった。

  • KICK(1987)

彼らの最大のヒット作で文句なしの最高傑作です。シングルとしても最大ヒット曲”Need You Tonight”を収録しています。

プロデューサーは前作に続き、クリス・トーマス。ナイル・ロジャースとは一曲のみで終わっているけど、僕にはわからない相性の悪さでもあったのだろうか?

前作収録の”What You Need”で方向性を定めて、それを一歩押しすすめました。当時のアメリカの人気バンドが商業ロックばかりの中でファンクとかロックの歴史とか全然知らなかった十代の僕にとってはものすごく新鮮でした。

当時の流行は商業ロックで、それに対抗するように主にイギリスから始まったニュー・ウェーブというジャンルがあります。彼らはおきまりのようにイケメンぞろいだったので、女性ファンがまず目をつけて、顔だけのアイドルバンドとして商業ロックに夢中の人たちからバカにされていました。

だからと言って、ニュー・ウェーブが実力なかったかというと、そんなことはない。むしろ商業ロックが横行していたことの方が問題だったと思います。

このバンドもボーカルのマイケル・ハッチェンスほかイケメンが何人かいるし、やはりニュー・ウェーブとして括られてしまっているのが本当に勿体無い。

まずニュー・ウェーブに対する認識を変えるべきだし、それ以上にINXSはニュー・ウェーブでもない。もちろん、商業ロックでもない。

  • X(1990)

このアルバムもすごいけど、ちょっとアルバムのリリースペースが落ちてるのが気になります。でも、”Listen Like Thieves”~”X”までの3枚のアルバムのクオリティは凄すぎる。

プロデュースはやはりクリス・トーマス。相当相性が良く、メンバーから信頼されていたようです。

この頃から、ボーカルのマイケル・ハッチェンスが俳優をはじめたり、きれいな女性歌手との仲を取り沙汰されたり、スキャンダルだけは、ハリウッド俳優ばりでした。

  • Elegantly Wasted(1997)

“X”の後2枚のアルバムがあるけど、ちょっと失速感。その後レコード会社を移籍してこのアルバムを発表しました。タイトル曲が印象的でした。「よかったぁ〜。まだ音楽をやる気あったんだ」と安心しました。

プロデュースはブルース・フェアバーンとアンドリュー・ファリス。なぜかクリス・トーマスは呼ばれなかった。レコード会社移籍と関係あるのだろうか?

ブルース・フェアバーンはキッスやボン・ジョビ、ヴァン・ヘイレンなどのプロデュースも手がけていてヒットメイカーだけど、商業ロック寄りなイメージですね。アンドリュー・ファリスはINXSのメンバーです。

しかしこの直後、ヴォーカルのマイケル・ハッチェンスが自殺であっけなく幕引きです。勿体無い。

その後、J・D・フォーチュンとかいうヴォーカリストを迎えて復活したけど、パチモン感半端なかった。当然ちょっと活動して解散しました。

INXSおすすめシングル&PV紹介。

こちらも割とあっさり目に、個人的に好きな曲をご紹介。

  • What You Need

代表曲”Need You Tonight”よりもこの曲の方が好きかなあ?とにかくめちゃカッコイイ!ファンクギター、特に深い意味のない歌詞、深みよりもかっこよさ重視、メロディーよりもノリ!INXSといえばこの路線です。

このあと出てくるグランジロックが真逆の方向性だとわかります。

  • Need You Tonight

この曲も外せないしカッコイイ!ボーカルのマイケル・ハッチェンスはほとんどファッション雑誌の男性モデルだね。オーストラリア出身でありながら、全米No. 1獲得。間違いなく彼らの代表曲です。

とにかくギターフレーズが印象的で耳に残ります。

また”What You Need”もそうだけど、コラージュ画像を多用したいかにも’80年代的な凝った作りのPVは、今見てもカッコイイ。MTVでもよくかかってたし、間違いなくこの曲のヒットに貢献しています。

  • New Sensation

違法かもしれないけど、こちらは公式PVのロングバージョン。と言ってもオープニングにオーケストラアレンジが入ってるだけなんだけど、PVのイメージと合ってる。ほぼ全編通して同じギターフレーズ。これぞ、ファンクの方法論です。

  • Devil Inside

この曲もギターカッティングが素晴らしい。耳に残るフレーズです。ファンクというのは、黒人層に熱狂的な支持を受けるけど、それ以外にはイマイチなのはなぜか。INXSの場合は、うまい具合にロックと融合したのが成功要因だと思います。

  • Never Tear Us Apart

実際にヒットもしたけど、ファンの間で人気が高い曲です。バラード曲です。でも、”Need You Tonoight”からここまでの4曲が全部アルバム”KICK”収録という事実。流行りものじゃなくてもう少し評価されてほしい。

  • Original Sin

おそらく日本で一番人気がある曲。日本ではINXSといえばこれしか知らないという人が多いと思う。

ナイル・ロジャースプロデュース。また、当時人気だったブルー・アイド・ソウルデュオ、ホール・アンド・オーツのダリル・ホールさんがなぜかコーラスのみで参加しています。世界的に売り出すために話題性が必要だったのかな?

PV撮影地は日本。曲自体は名曲。

  • Suicide Blonde

アルバム”X”収録のヒット曲。オープニングや間奏に入るブルース・ハープがカッコイイ。

ほぼメロディーらしきものがあっても、同じフレーズの繰り返しです。そして、ボーカルおよびバンドの演奏で盛り上げます。これこそが、ファンクの醍醐味です。

  • Elegantly Wasted

’97年に事務所移籍して発表したシングル。まだまだ良曲健在。でも、このあとマイケルさんの謎の自殺で幕切れです。

本当に勿体無い。

  • What You Need(live at Wembley 1991)

Liveを聴くと、そして観ると彼らが実力派バンドだとよくわかる。またこのころのワールドツアーの規模がどれほどかもよくわかる。初っ端のマイケルのコールアンドレスポンス煽りはほとんどゴスペルシンガーです。またファッションも革ジャンや、ヨレヨレボロボロではなく、全員結構オシャレです。

Need You Tonight~Mediate live in Japan(1994)

Youtubeで偶然見つけました。奈良の東大寺の前でライブをやっていたとは。この時にはボブ・ディランやボン・ジョビもライブをやったらしい。詳しい経緯が知りたいね。

“What You Need”INXS and Trence Trent D’arby

マイケル・ハッチェンスが亡くなった年のツアーでの演奏です。代打として、テレンス・トレント・ダービーさんがヴォーカルとして立っています。

さすが、圧巻のパフォーマンス!

INXSのサウンドがソウル・ファンクに近く、黒人シンガーと相性がいいのがわかります。

まとめ。Summary.

僕がリスペクトするミュージシャン紹介シリーズ第2弾いかがだったでしょうか?

本当はもう少し詳しい経歴解説なども書きたかったんだけど、曲紹介だけでも結構なヴォリュームになってしまうので、まさにざっとまとめしてみました。

何度もいうけど、INXSが’80年代ニューウェーブの中の一個と捉えられていたり、ましてや流行りモンの音楽として捉えられるのは勿体無いので、記事にしてみました。

まさに黄金期は唯一無二のオリジナルサウンドでした。もう少し活動が長ければ、彼らのフォロワーバンドも現れて、その後のグランジロックブームも一味違うものになったのでは、と思います。

僕が’90年代のグランジロックにイマイチハマらなかったのも、簡単にいうと、当時の商業ロックの中で、ニルヴァーナみたいなスタイルが逆に新しく見えたんだろうけど、ニルヴァーナだったら、ストーンズ聴けばいいと思ったし、’90年代のメインストリームはあくまで、ラップ・ヒップホップやアシッドジャズであって、グランジではないというのが僕の持論です。

この点については、いずれ別の記事にまとめてみたいと思っています。

他にもマイケル・ハッチェンスの死が自殺とされているのも疑わしいし、このバンドがその死によって活動休止したことも結構意義深いと思っているので、そのあたりもまた別の記事にまとめてみたいと思います。

最後にメモリアルエディションの”KICK30″に収録されている、新製作の”KICK”のPVを載せておきます。

それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました!

またすぐ、お会いしましょう!

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